【本紹介&感想】愛ゆえに『すみれ荘ファミリア』

こんにちは。紅茶です。

今回ご紹介する本はこちら。

すみれ荘ファミリア

愛しているからこそ…。
様々な歪んだ愛が描かれた、家族の物語です。

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目次

どんな本?

基本情報

  ・著者   … 凪良ゆうさん
  ・発売年月 … 2021年5月
  ・出版社  … 講談社タイガ

  ・ページ数 … 352ページ
  ・ジャンル … 小説(家族、恋愛?)

内容紹介 & おすすめしたい方

下宿”すみれ荘”の管理人をしている和久井

ある日、自転車で男とぶつかり、手に怪我をさせてしまう

その男は芥と名乗る小説家で、執筆ができなくなったので手伝ってもらうため、すみれ荘に引っ越してくる。

和久井は、芥が生き別れた弟だと気がついたが、芥は正体も明かさず何も言ってこない


共に過ごしながら、和久井の脳裏に様々な疑問が湧き上がる。

どうして弟だと明かさないのか?もしかしたら、自分を置いていった兄を恨んで復讐しにきたのではないか?


果たして、男の目的は?

おすすめしたい方

・人のドロドロした話が好きな方
・余韻に浸れる作品を探している方

読みやすさ 

サラッと読みやすいです!

この本の魅力

人の心の複雑さ

凪良さんは「様々な愛の形」や「心の裏表」を、とても魅力的に書かれる方だなぁと思います。

ドロドロで、重たくて、もがけばもがくほど絡め取られていく。そして…

心の複雑さ故の面倒さや恐ろしさ、温かさなど、様々なことを感じさせられました


少しずつ明かされていく秘密

ミステリーではありませんが、小さな謎が散りばめられています。

続きが気になり、どんどん先へ先へと進めたくなります。


紅茶の感想

凪良さんの本を読むのはこれで2冊目です。

『神さまのビオトープ』を読み、他の本も読んでみようと今回こちらの本を手に取らせていただきました。


(↓『神さまのビオトープ』の感想はこちら)


余韻に浸る

読み終わった後の余韻がすごいです…。

決して爽やかな内容ではないし、むしろ人の心の裏の部分に触れてどっと疲れてしまったのに、まるでハッピーエンドだったかのように感じられて…作家さんってすごいなと改めて感服しました。

愛に正解はない

心があるせいで、愛があるせいで、生きづらく、苦悩する。
それらに正解も善悪もなくて、自由で美しいけれど、時々不安になることもあります。

正解があるというのは窮屈だけれど、時に救いにもなることもあるのですね。


余談ですが、ところどころで花が登場するので、その花言葉を調べてみるとより話を楽しめると思います!

皆様もぜひ『すみれ荘ファミリア』をお楽しみください。

最後に、私の心に残った言葉を引用しておしまいにします。

ありがとうございました。それでは(・v・)ノシ

罪は罪で、悪は悪で、愛は愛で、単純であってくれれば楽なのに。

凪良ゆう『すみれ荘ファミリア』(講談社タイガ、2021年)P.224より



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