こんにちは。紅茶です。
今回ご紹介する本はこちら。
『クジラアタマの王様』
どんな本?
基本情報
あらすじ紹介 & おすすめしたい方
製菓会社の広報部署で働く岸。
商品に画鋲が混入していたとのクレームにより、忙しい日々を送っていた。
そんなある日、出会った議員に「夢をみませんか?」「夢で貴方を見ました」と、怪しい話をされる。
しかし、かすかに思い当たる節があるため、疑いつつも気になっていた。
そして、それから様々なトラブルに巻き込まれ…
現実と夢が影響し合う、不思議なファンタジー小説。
・不思議な話が好きな方
・スカッと痛快な話が好きな方
読みやすさ
文庫版は464ページと、少し長めです。
ただ、文自体は読みやすいです。
この本の魅力
挿絵の漫画
夢で様々な怪物と戦うのですが、その様子を挿画の漫画でも楽しめます。
漫画は川口澄子さんが担当されています。
痛快で読み応えあり
問題が解決したと思ったら、また新しい問題が襲ってくる…
いい意味で著者のペースに巻き込まれ、気がついたら一気に読んでいました。
スカッとする場面も多く、楽しめました!
紅茶の感想
伊坂さんの本を読んだのは久しぶりです。
(おぼろげですが、かなり前に『チルドレン』を読み、面白かった記憶があります)
タイトルである「クジラアタマの王様」の意味を知らなかったので、いつクジラが出てくるのか待ち構えていました(笑)
最後の方でタイトルの意味が分かり、納得しました!
タイムリーな内容(少しネタバレあり)
第4章は「感染症が蔓延して国中がパニックになる」話で、てっきりここ数年の状況を表しているのかと思いましたが、この本が書かれたのは2019年夏。
単行本はコロナが流行る前に出版されていました。
偶然なのでしょうが、レビューを見てみたら「予言書」と書かれている方も多く、頷きかけました。
今だからこそ、響く小説かもしれません。
皆様もぜひ『クジラアタマの王様』をお楽しみください。
最後に、私の心に残った言葉を引用しておしまいにします。
ありがとうございました。それでは〜(・v・)ノシ
人間を動かすのは、理屈や論理よりも、感情だ。
伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』(新潮社、2022年)文庫版P.430より