こんにちは。紅茶です。
今回ご紹介する本はこちら。
『虫ぎらいはなおるかな?』
どんな本?
基本情報
内容紹介 & おすすめしたい方
文筆家である金井さんの、虫嫌いな方へ向けて書かれた実用書。
金井さんは虫が苦手なのだが、克服するため虫に関する仕事をしている方々にインタビューをしていくことに。
子供と虫の関係を調査している大学准教授や、虫のオブジェを作るアーティスト、昆虫園の飼育員さんなどなど…
読めば、虫との距離が少し縮まること間違いなしの一冊。
・虫が嫌いな方
・虫への苦手意識を和らげたい方
・お子さんがいらっしゃる親御さん
読みやすさ
文字が大きく、ページ数も少なく、とても読みやすいです。間に著者のイラストも挟まれています。
また、漢字には振り仮名がふられているので、虫が苦手なお子さん(小学校の高学年くらい〜)にもおすすめです。
この本の魅力
虫嫌いな著者によるインタビュー
もし仮に、虫好きな方によるインタビューだったら、虫嫌いな読者はついていけず置いていかれてしまったのでは、と思いました。
ですが、本書は虫嫌いな著者のインタビュー。
だからこそ、虫嫌いな方でも抵抗感がなく読み進められます。
インタビュイーの多様な考え
本書では、7人の方々にインタビューを行っていますが、全員が全員虫好き!というわけではありませんでした。
また、飼育員やアーティスト、認知科学の専門者など、職業も様々です。
そのおかげもあり、色々な視点で虫について考えられました。
虫についての見方が少し変わる
読了後、虫嫌いが完璧に克服されました!…なんてことはもちろんありません。
ただ、虫を愛している人もいるのだとか、実は可愛いところもあるのだとか気が付いたり、何故こんなに虫が苦手なんだろうということがわかれば、少し虫に対する見方が変わってきます。
紅茶の感想
私は虫が苦手です。
ですが、ずっと「虫が気持ち悪いから命を取る」ということには抵抗感がありました。
食べるなどの目的もなく、ただ目の前にいたし気持ちが悪いからというだけで命を取るのは、何だか忍びないです。
そういうわけで、家に虫が出たときは心臓をバクバクさせながらも、なるべく傷つけずに外に出しています。
(本当は外に出さずに一緒にいられたらいいのですが、そこは許してください…)
そういう自分の決まりを持っているため「虫が苦手だと面倒だ。何とか虫と仲良くなれないかな」と本書を手に取りました。
子供の頃へ戻ったかのよう
知らなかったことをたくさん知れました。
今は嫌われているゴキちゃんが昔は豊かさの象徴だったとか、虫を追い払うためにお札を貼る伝統行事があるとか、日本と海外では虫に関する考え方が違っていたとか…面白くてびっくりしました。
虫の世界も奥が深いです!
まだまだ知らないことだらけで、何だか子供の頃のワクワクが戻ってきたかのようでした。
虫に会える夏が楽しみになったような、やっぱりちょっと怖いような…笑
皆様もぜひ『虫嫌いはなおるかな?』をお楽しみください。
最後に、私の心に残った言葉を引用しておしまいにします。
ありがとうございました。それでは〜(・v・)ノシ
「あのね、虫って無防備に寄ってくるでしょう。それが気持ち悪いんじゃないかなぁ」
金井真紀『虫ぎらいはなおるかな?』(理論社、2019年)P.117より