こんにちは。紅茶です。
今回ご紹介する本はこちら。
『カーテンコール!』
どんな本?
基本情報(文庫版)
あらすじ紹介 & おすすめしたい方
経営不振のため、閉校となった萌木女学園。
単位が足りずに卒業できない生徒が複数人いたが、閉校のため留年もままならない。
そこで、理事長が彼女らを集めて、半年間の特別補講合宿が始まった。
コミュ障、寝坊魔、腐女子、拒食症、食いしん坊、優等生、死にたがり…
様々な問題を抱えた個性豊かな女学生たちが、合宿での生活を通して前進していくお話。
・学生の方
・人生に悩んでいる方
・爽やかな読了感がお好きな方
読みやすさ
話口調で、軽い文体です。サクサクと読めます。
この本の魅力
希望を感じられる
彼女達のコンプレックスや問題が徐々に明かされていきます。
それぞれに違う問題を抱えているため、共感できる部分もあるのではないでしょうか。
救いもあり、希望を感じられる一冊でした。
そうきたか!とどんでん返しになることも多く、楽しく読めました。
人の背景を想う
当然ですが、人には様々な背景があります。
普段生きていく上でどうしても忘れてしまいがちです(私だけかな?)。
「落ちこぼれ」なんて一言で表せないほど、彼女達には彼女達の背景がある。
本書を通して、様々な人の背景に触れることで、相手の気持ちにも想いを巡らせられるのが魅力的です。
紅茶の感想
私ってこういう「青春」系の本をよく手に取っているなぁ、と思います。
とてもサラッと読めました。
将来のことだったり、悩みのある若い方に響きそうな、爽やかな本です。
合宿と大人への憧れ
私もこうした合宿で、大人に守られながら青春したかったなぁと憧れました。笑
それはそうとして、本作の理事長のように、子供達を多少強引にでも、引っ張ってくれる大人という存在は必要だなと改めて思います。
大人といっても、歳を重ねるだけで素敵な大人になれるわけではないと、20歳を越えてようやく気がつきました。
私はまだまだ大人になりきれていないのですが、いつかは迷える子ども達を引っ張っていく側になりたいですね。私もそうしてもらったように。
皆様もぜひ『カーテンコール!』をお楽しみください。
最後に私の心に残った言葉を引用しておしまいにします。
ありがとうございました。
それでは〜(・v・)ノシ
あなた方は未来の自分に対して、きちんと責任を持つべきなのです。未来の自分に、過去の自分が選び、成してきたことを悔やませてはならないのです。
加納朋子『カーテンコール!』(新潮社、2020年)P.327より(文庫版)