こんにちは。紅茶です。
本屋さんに行くたびに見かけ、気になっていた小説を、ついに読みました!
とても面白かったので、今回はそちらをご紹介します。
伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』
どんな本?
基本情報(文庫版)
あらすじ紹介 & おすすめしたい方
小学6年生の僕は、転校生の安斎からとある作戦を持ちかけられた。
その計画はカンニングから始まり、更にはクラスメイトや担任、有名人など、色んな人を巻き込んで…?
上記の『逆ソクラテス』だけではなく、全部で5編組み込まれた、短編小説集。
子供がメインの話が多いが、大人も楽しめるように書かれている。
また「世界をひっくり返す無上の全5編」とあるように、どれもスカッと爽快な話になっている。
・先入観に苦しむ方
・スカッとするお話が好きな方

本作は「第33回柴田錬三郎賞」受賞作です!
読みやすさ
1つの話につき「約45〜65ページ」と、そこまで長くないので、空いた時間にサクッと読めます。
難しい言葉もありません。
この本の魅力
ストーリーの爽快さ
帯に「最高の読了感」とあるのですが、その言葉通りでした。
1度読み出すと面白くて止まれず、先へ先へと進めたくなります。
伊坂さんファンの方はもちろん、そうでない方にも!マイルドで読みやすい一冊です。
文庫化記念インタビュー
最後に、この本を書くにあたって考えていたことなどを、著者が答えています。
全て読み終わった後に読むと「なるほど、著者はこういう人で、これはこういう経緯で書かれた作品だったんだな」と、更に本書を楽しめます。
紅茶の感想(ほんの少しだけ、インタビューのネタバレを含みます)
面白くて一気に読みました!
伊坂幸太郎さんの本はこれまでに数冊読みましたが、どれも面白かったので、ぜひ他の本も読んでみたいです。
最後のインタビューで「子供をメインにした話を書くのが苦手」とおっしゃっていたのですが、そんなことは微塵も感じさせない楽しい作品でした。
物語の最後に、その世界を作った方が「この作品はこういった感じで作ったんだよ」と教えてくれるのも、舞台裏を覗いた感じがして、楽しくて好きだなぁと感じました。
自分は誰が作ったのか
本作でテーマになっている「先入観」…
以前読んだ本に「人の性格は、その人のものではなく、周りの人たちが作っているのではないか」といった旨が書かれていたことを思い出しました。(うろ覚えなので、自己流に解釈しているかも…)
周りの人たちからの自分に対する評価で、「自分とはこういう人」と決めて、その通りに動いてしまう。
けれど、人や場所が違ったりすると、その人の価値も変わってきます。
周りの評価(先入観)は絶対的なものではなく、実は不安定なものなんですよね。
「先入観」から完璧に逃れるのは難しいと思いますが、それがあると知っているだけでも、楽になれる時があるかもしれません。
本作は、そういう「先入観」による凝り固まった気持ちが解してくれる、楽しい一冊でした。
皆様もぜひ『逆ソクラテス』をお楽しみください。
ありがとうございました。それでは〜(・v・)ノシ