【本紹介&感想】紙の本ならでは!『世界でいちばん透きとおった物語』

こんにちは。紅茶です。

タイトルを見て「透明感があって爽やかそう」と手に取った小説。

読了して、想像していたのとは違う方向性の面白さがあり、著者の手腕にも感動したので、今回そちらをご紹介いたします。

杉井光さんの『世界でいちばん透きとおった物語』です。

紙の本だからこそ!
本の仕掛けに驚かされる、タイトル通りの小説です。

目次

どんな本?

基本情報

著者   … 杉井光さん
発売年月 … 2023年4月
出版社  … 新潮社

ページ数 … 240ページ
ジャンル … 小説

あらすじ紹介 & おすすめしたい方

大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。
宮内は妻子持ちだったが女癖が悪く、不倫の末に生まれたのが僕だった。

父とはいえ、生まれてから一度も会ったことがない。だから僕には関係のないこと、のはずだった。

しかし、宮内の死後、宮内の長男(異母兄)から「親父が死ぬ間際に『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を書いていたらしいが、原稿が見当たらない。何か知らないか」と連絡がくる。

その連絡をきっかけに、遺稿を探すことになるが…?

おすすめしたい方

・紙の本が好きな方
・謎解きが好きな方

読みやすさ 

全部で13章あります。
各章そこまで長くないので「区切りがいいから今はここまで」と休憩しやすく、読みやすいです。

この本の魅力

仕掛けがすごい

本の仕掛けに「こんなことが可能なのか…!?」と驚きました。

その仕掛けに気がついた時は、読み途中にも関わらずこれまでのページをパラパラと振り返ってみて、思わず「すごいなこれ…」と声に出してしまうほどでした。

小説家のこだわりに感動すると同時に、これを書くのにどれだけ考えたのかなと途方もない気持ちになりました。この方法を思いついたとしても、実際に実行するのがすごいです。

紙の本で読んでこそ

本書は今のところ、電子書籍では発売されていないようです。

これから電子書籍として発売されるのかはわかりませんが、仮に発売されたとしてもぜひ紙で読んで欲しい…!!

電子書籍にも勿論良さがありますが、本書は紙の本で読んでこその一冊です。

紙の本派の方はもちろん、普段は電子書籍派だという方も、ぜひ一度本書をお手に取ってみてください。

紅茶の感想

面白かったです!「世界でいちばん透きとおった物語」というタイトル通りの内容でした。

小説の感想は何を言ってもネタバレになりそうで、あまり言えることがなく「すっっごい良かった!ぜひ読んでください!!」くらいしか言えないのが悩みです…オススメです…。

本書の至る所に謎のピースが散りばめられているのですが、「これはこういうことか!?」という私の推理がことごとく外れてて愉快でした。笑

小説家のこだわり

今まで何気なく本を読んでいましたが、読者が読みやすいようにいろんな工夫がされているのだなと、お恥ずかしながら初めて気がつきました。

いつも本を楽しませていただいているので、ありがたいことです。改めて、本作りに携わっている皆様、ありがとうございます。


…若干話が逸れますが、小説家だったり、音楽家、美術家など、何かしらの芸術を極めている方々って、本作のようなこだわりを持っている人が多いなという勝手なイメージがあります。

そんなイメージに憧れると同時に、途方もなさすぎて私には無理だなぁという切なさや嫉妬心も生まれたりして…そんな色んな感情をひっくるめて、芸術家の方々が大好きです。

そういう方々の作り出す美しい世界によって、私は生かされているのだなぁと思う今日この頃です。

皆様もぜひ『世界でいちばん透きとおった物語』をお楽しみください。

ありがとうございました。
それでは〜(・v・)ノシ

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